【霊】オバアちゃんは家に帰ってきていた

= 内勤希望 =さん

親しくしていた職場の先輩から聞いた話。
(創作ゆ〜れい話ではないため、ヤマなしオチなし意味もありません)

施設に入所する高齢の母が老衰で息を引き取った。
数か月前から衰えが顕著に表れ始めていた母。最近は食事も自力で摂ろうとせず、一日の大半を寝て過ごす。一週間程前から意識も混濁し会話もままならない状況。
毎日、施設に足を運んでいたが、話しかけても返事は返らず、そっと痩せた手を握るだけ。母の寝顔を見守るのも辛かった。

あの日、施設からの電話連絡があった際、悲しい事だけど驚くほど冷静に受け答えが出来たのは、別れの時期が近いと頭の隅で理解していたからだと思う。

葬儀の準備で一日が慌ただしく過ぎ去り、深夜の通夜になって家族が顔を揃え一息ついた。子供たちがオバアについて話してくれた。
「お母さんは見えてなかったみたいだけど・・・」

この一週間あまりオバアちゃんは家に帰って来ていたヨ。いつもテレビを見ていた場所に座ってニコニコしていたと。一瞬だけど何度もその姿を見かけたらしい。

施設に入るまでの間の短い期間だったが、一人暮らしだった母親と同居して良かったと思った。孫と一緒に暮らしたことは嬉しかったはず。

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